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父母の離婚後の子の養育に関するルール(共同親権等)が改正されました

更新日:2026年7月2日更新 印刷ページ表示

 父母が離婚した後のこどもの利益を確保するため、民法等の一部を改正する法律(令和6年法律第33号)が令和6年5月17日に成立しました。この法律は、こどもの養育に関する父母の責務を明確化するとともに、親権・監護・養育費・親子交流・養子縁組・財産分与等に関する規定を見直すもので、令和8年4月1日に施行されています。

民法改正の主なポイント

親の責務に関するルールの明確化

 親権や婚姻関係があるかどうかに関わらず、こどもを育てる責務と義務についてのルールが明確にされました。

こどもの人格の尊重

 父母は、親権や婚姻関係の有無に関わらず、こどもの心身の健全な発達を図るため、こどもを養育する責務を負います。その際には、こどもの意見に耳を傾け、その意見を適切な形で尊重することを含め、こどもの人格を尊重しなければなりません。

こどもの扶養

 父母には、親権や婚姻関係の有無に関わらず、こどもを「養う」責任があります。こどもが親と同じくらいの生活を送れる水準でなければなりません。

父母間の人格尊重・協力義務

 父母は、親権や婚姻関係の有無に関わらず、こどもの利益のため互いに人格を尊重し協力しなければなりません。次のような行為はこのルールに違反する場合があります。

  • 暴力や相手を怖がらせるような言動、濫訴(みだりに訴訟を起こすこと)
  • 他方の親によりこどもの世話を不当に干渉すること
  • 特段の理由なく他方に無断でこどもの住む場所を変えること
  • 特段の理由なく約束した親子の交流の実施を拒むこと

こどもの利益のための親権行使

 親権者は、こどもの世話やお金や物の管理などについて、こどもの利益のために責務を果たさなければなりません。

親権に関するルールの見直し

 離婚後の未成年の子の親権は、父母どちらか一方に定める(単独親権)必要がありましたが、今回の改正によって、離婚後の父母が共同で親権を行うこと(共同親権)ができるようになりました。

親権者の定め方

・協議離婚の場合

 父母が親権者を父母双方(共同親権)とするか、その一方(単独親権)とするかを協議して決めます。

・協議が調わない場合や裁判離婚の場合

 家庭裁判所が、こどもの利益の観点から共同親権とするか単独親権とするかを決めます。なお、虐待やDVのおそれがある等と認められるときは、必ず単独親権とすることとされています。

共同親権の場合の親権の行使方法について

 親権は父母が共同して行いますが、日常生活の中の行為で、こどもに重大な影響を与えないものなどは単独で行うことができます。

単独行使と共同行使の例
単独行使 共同行使
  • 食事や着る服を決めること
  • 短期間の旅行
  • 通常のワクチン接種
  • 習い事やアルバイトの許可
  • こどもの転居
  • 進学先の決定
  • 財産の管理
  • 15歳未満の子の養子縁組手続き

 DVや虐待からの避難のためにこどもが転居する必要がある場合などは、単独行使することができます。

 共同行使するべき事項について、父母の意見が対立するときは、家庭裁判所が一方を親権行使者に指定することができます。

注意点

 今回の親権ルールの見直しに伴い、離婚届の様式が新様式に変更されます。様式の主な変更点としては、未成年の子がいる場合の親権に関する項目となります。

 また、提出時に未成年の子がいる場合、旧様式の離婚届と合わせて親権に関する別紙を添付して提出する必要があります。詳細は、住民課住民係へお問い合わせください。

養育費の支払い確保に向けた変更点

 養育費を確実に、しっかりと受け取れるように新たなルールの見直しが行われました。

取り決めの実効性の向上

 文書で養育費の取り決めをしていれば、支払いが滞った場合にその文書をもって一方の親の財産を差し押さえるための申し立てができるようになります。

法定養育費を請求できる制度の新設

 離婚時に養育費の取り決めがなくても、取り決めるまでの間、こどもと暮らす親が他方の親へ、こども一人あたり2万円の養育費を請求できる制度です。あくまでも養育費の取り決めをするまでの暫定的・補充的なものです。

裁判手続きの利便性向上

 家庭裁判所は、養育費に関する裁判の手続きをスムーズに進めるために、収入情報の開示を命じることができることとしています。また、養育費を請求する民事執行の手続きでは、地方裁判所に対する1回の申し出で財産の開示、給与情報の提供、判明した給与の差し押さえに関する手続きを行うことができるようになります。

安全・安心な親子交流の実現に向けた見直し

 こどもの利益を最優先に考慮して、親子交流や父母以外の親族との交流に関するルールが見直されました。

親子交流の試行的実施

 家庭裁判所の手続き中に、親子交流を試行的に行うことができます。家庭裁判所は、こどものためを最優先に考え、実施が適切かどうかや調査が必要かなどを検討し実施をうながします。

婚姻中別居の親子交流

 父母が婚姻中にこどもと別居している場合の親子交流は、こどものことを最優先に考えることを前提に父母の協議で決め、決まらないときは家庭裁判所の審判などで決めることが明確にされました。

父母以外の親族とこどもの交流

 祖父母など、こどもとの間に親子関係のような親しい関係があり、こどものために必要があるといった場合、家庭裁判所は、こどもが父母以外の親族との交流を行えるようにできます。

 

関連リンク

民法等の一部を改正する法律(父母の離婚後等の子の養育に関する見直し)について〔令和8年4月1日施行〕<外部リンク>

ひとり親家庭のためのポータルサイト<外部リンク>